朝日新聞社の記者が実際に働いて感じた「メディアを進める」サムライトの武器


「メディアを進める。」

サムライトが新しく掲げたミッション・ビジョンの一部を成すこのフレーズには、こんな意味も込められています。

サムライトは、朝日新聞グループとしての顔を持っているので、朝日新聞を変える、前に進めるというのは、サムライトのグループにおける役割じゃないかなと。なかなか目には見えないけど、なにかしら朝日新聞を進められたらすごくいいなって思いますね。

※引用元:「社名だって変わるかも…」変化を恐れぬ経営者が、re:VISIONについて語る。代表取締役CEO池戸聡ロングインタビュー

では本当に、サムライトは「メディアを進める」そして「朝日新聞を進める」ための武器を持っているのでしょうか。

これは朝日新聞社の方の意見を聞いてみなくては…!

ということで今回は、社内プロジェクトの一環として朝日新聞社からサムライトに派遣されている2人の方にお話を伺い、実務を通して感じたサムライトの強みや、朝日新聞社に持ち帰りたい点などを語っていただきました。

▼プロフィール
浅野有美(あさの・なおみ)さん
サムライトでは自社メディア『2.5ジゲン!!』の編集・ライティングを担当。
朝日新聞社では編集センターやスポーツ部に所属。趣味は美術・建築巡り、イラストを描くこと。最近大事にしている言葉は「できない理由ではなく、できる理由を考える」。
▼プロフィール
林紗記(りん・さき)さん
サムライトでは動画コンテンツ制作、自社メディアのコンテンツのカメラマン等を担当。
朝日新聞社では映像報道部に所属。写真記者として事件・事故やスポーツなど、紙面やデジタル全般に関わる撮影に携わっていた。

媒体ごとに、設計を変える。サムライトのコンテンツ制作現場

──サムライトの自社メディアやコンテンツに対して、派遣前に感じていたことを教えてください。

浅野

サムライトの自社メディア『2.5ジゲン!!』『Programming Channel』『TOREMO』は、どれもがトレンドを捉えている印象でした。
ターゲットユーザーに対して、どうすれば読んでもらえるのか?を意識してコンテンツ作りをしていると感じていました。

▲『2.5ジゲン!!』は2.5次元舞台・ミュージカルに特化した情報を伝えるニュースマガジンです。 https://25jigen.jp

▲『Programming Channel』とはプログラミングスクールとプログラミングを勉強したい未経験者・初心者をマッチングさせるメディアです。  https://prograchannel.com/


▲『TOREMO』は多様化したライフスタイルに合わせて、個人の生活リズムや目的に応じた運動習慣を提案するべく、パーソナルトレーニングの魅力を発信するメディアです。  https://toremo.jp/


動画制作に関して言えば、Facebook、YouTube、Twitter、LINE、Instagramといったさまざまな媒体を扱っているため、掴みどころがないという印象でした。
朝日新聞社での動画運用業務はTwitterとYouTubeのみだったので、未知数な部分が多かったですね。

▲林さんが撮影から入稿までおこなったコンテンツ。朝日新聞社は10個以上のTwitterアカウントを運用し、紙媒体だけでなくデジタル媒体でも情報発信をおこなっています。

──現場に入ってコンテンツに対する印象は変わりましたか?

浅野
派遣前の印象に加えて、どうすればマネタイズにつながるのか?を強く意識してコンテンツ制作をしているなと感じました。

それぞれの媒体ごとに、コンテンツの設計を変えるので、難しさを感じています。

たとえばInstagramだとまず縦型もしくはスクエア動画でいこう、というのが前提にあって、そこからどのように撮影すれば縦で映えるのか、ユーザーの目に留まるのかなどの構成を具体的に考えていきます。

今までニュースの映像では当たり前のように横型でしたし、動画の構成も撮影時に即興で考えるケースが多かったので、綿密に画や見え方を設定してから撮影に臨むのは新鮮です。

「まずはやってみよう!」というスピード感は驚き。その一方で気づいた課題も…

──コンテンツの制作過程で、朝日新聞社との違いはありましたか?

浅野

企画決定の速さにとても驚きました。ベンチャー企業らしさを肌で感じています。
それだけでなく、提案に対して「まずはやってみよう!」という、失敗に対して必要以上に臆さず、挑戦していく姿勢も素敵だと感じました。

そうした姿勢があるからこそ、読者が求めている良いコンテンツをどんどん発信でき、メディアのグロースにつながっているのだと思います。

一方、取材の準備にはもう少し時間をかけた方がいいのではないかと感じています。


私も浅野さんと一緒で、意思決定の速さに驚きました。

先日の会議で、私の提案がすぐさま「それ面白いですね。それでいきましょう」と通りました。実現が可能かは置いておいて、まずは行動してみる。サムライトでは、その姿勢を大事にしている印象を受けました。

ただ、企画段階ではスピード感があるのですが、「締め切り第一」で生きてきた私から見ると、取材から入稿までの工程は少しルーズに感じます。そこのギャップは今回の派遣期間中に埋めたいですね。


▲「自分の提案が通り、世に発信されるとき。サムライトの一員としてやりがいを感じます。」と林さん。(右端)

「お互いに知識や能力や技術を補填しあえれば、メディアがもっと成長できる」サムライトでの経験を通じて得た手応え

──サムライトでの実務を通して、朝日新聞社の業務で取り入れたいと感じたナレッジやノウハウはありますか?

浅野

Google Search ConsoleやGoogle Analyticsを駆使し、データドリブンで記事の見出しや取材内容を考え決定する方法は朝日新聞社に持ち帰りたいです。

新聞記者が見出しを考える際は、経験則によるところもあってヒューリスティックです。

一方、Webの記事はデータ分析ツールを使うことで検証・改善して、PDCAを素早く回せます。数字で判断できるため、毎日A/Bテストをしているようで楽しいですね。

ほかにも、メディアごとに読まれる”書き方”を学びました。

先日、部署のメンバーがTwitterで『2.5ジゲン!!』の記事を紹介するツイートをしたところ、想像以上に数字が伸びませんでした。

「どうすれば読まれるのか?」
と、部署内で話し合いました。そこでTwitter特有の「読まれるコツ」についてアドバイスをもらい、書き方を変更して再投稿したところ、リツイート数が倍以上になったんです。

掲載の仕方ひとつで反応が大きく変わるのは驚きで、とても勉強になりました。

▲修正前の投稿です。余白がほとんどなく、ユーザーは読みづらい印象を受けます。

▲変更後のツイートがこちら。Twitterの投稿は短冊のように縦長にするとリツイートやいいね数が増える傾向にあります。


“分かりやすい” ではなく “見られる” 動画の作り方ですね。

今までは、報道という仕事柄 “分かりやすい” という視点で動画制作をしていました。

しかし、サムライトへ来てから、 “朝日新聞” というブランドや看板に頼るのではなく、そのメディアを知らない人にも見てもらえる仕組みを作るべきだと感じています。どれほど分かりやすい動画を作っても、届かなければ意味がありませんからね。

ターゲットを想定して、どうすれば見られるのか? 検索に引っかかるタグ、思わずクリックしたくなるタイトルやサムネイル、ターゲットのインサイトや行動心理を理解する重要性を朝日新聞社に持ち帰り、業務で生かしたいですね。

──それでは最後に、今後の展望や抱負などがあれば教えてください。

浅野

サムライトに来てから、ユーザードリブン、データドリブンな考え方を重視し、どうしたら自分たちのコンテンツがユーザーに届くのかという設計を今まで以上に考えるようになりました。

その姿勢を朝日新聞社の編集部門に共有、浸透させていきたいです。

Webの世界は変化が激しいので、それに対応し続けるために、今後も積極的な交流をはかっていきたいですね。

お互いにコンテンツを磨いて、メディアが進化していくのを望んでいます。


今はこうして朝日新聞社の編集部門の人材がサムライトに来ていますが、今後は逆にサムライトでメディアのディレクション経験がある人に『ポトフ』へ 来て欲しいですね。

マネタイズのディレクション経験のある人がいるかいないかで、メディアの成長スピードと確度、企画の実現性が変わると思います。

せっかくグループ企業なので、お互いに知識や能力や技術を補填しあえれば、メディアがもっと成長できるのではないかと思います。

▲『ポトフ』は、朝日新聞社が運営するバーティカルメディアプラットフォームで、特定の分野を深掘りするWebメディアの集まりです。 https://pot.asahi.com/

スピードと徹底したユーザー目線で “選ばれる” コンテンツを提供し「メディアを進める」

IT技術の進歩により、目まぐるしい動きで変わっていく現代の社会。生活が便利になる一方で、人々は情報の洪水にさらされています。

そんな時代だからこそ、徹底的に読者の目線に立ち、“今”求められている情報を提供するスピード、データを駆使した検証・改善は不可欠です。

そうして読者の潜在的ニーズを掘り起こし、新しい仕掛けを施し、「メディアを進める」ことにサムライトはこれからも取り組んでいきます。

「コンテンツを信じる。メディアを進める。人を彩る。」をミッション・ビジョンに掲げ、価値あるコンテンツの創造、メディアの進化にチャレンジし続けるサムライトで、コンテンツ制作やメディアのディレクションに携わりたい方のご応募、お待ちしております。

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