遠慮なんか不要だった──。朝日新聞からやってきた2人が見たサムライト


朝日新聞のグループ企業であるサムライトには、朝日新聞社の社員をインターンとして受け入れる人材交流プロジェクトが存在します。

伝統的なメディア企業とWebマーケティングの領域で成長を続けるベンチャー。その両方を“中から”見たとき、何を感じるのか。2020年11月からサムライトに加わった2人の朝日新聞社の社員が、サムライトでの日々を語ります。

スピード感もコンテンツの制作方法も全く違う、異世界

──まず、サムライトに来た当時の印象を教えてください。

高橋:まだ半年も経っていないことだけど、もう忘れちゃったなぁ。すごく楽しくて濃密な4ヶ月です。第一印象として覚えていることは「スピード感」ですね。何かを始めるときに、とにかく判断が早い。

同時に、変化への対応力も感じました。そもそも「今までと同じでいいよね?」という会話は聞いたことがない。むしろ「立ち止まる=後退でしょ」という意識が社内にあふれている。どちらが良い悪いではなく、長い歴史を持つ新聞社には「前例踏襲」の仕事も多くあるので、サムライトのスピード感や変化を恐れない姿勢は、衝撃的でしたね。

▼プロフィール
高橋雄大(たかはし・ゆうた)
1984年生まれ。福島県出身。
大学卒業後、朝日新聞社に入社。主に写真記者として10年以上のキャリアに加え、朝日新聞デジタルの編集者も2年経験。「来日した米国オバマ元大統領が被爆者とハグする写真」など教科書に載りそうな一枚から「某有名歌手のお兄さんのヌード」「日本人ノーベル賞受賞者同士のにらみ合い」といった新聞社も扱いに困る写真まで幅広く量産。2020年11月にサムライトのプロダクトディベロップメントDiv.に参画。YouTubeやSNSの商品開発を行う。

 

──高橋さんが関わった業務の中でも、「変化へのスピード」を感じる場面はありましたか?

高橋:サムライトの自社YouTubeチャンネルを作っているんですけど、途中でチャンネルの方向性を大きく変えたんです。もともと考えていた企画もあったんですが、それもやめることにして。2回ぐらいの会議でグッと詰めて、変える決断をしました。

意見を出し合い、合理的に判断して、決定する。そこまでの流れも、「よし、じゃあそうしよう」と動き出してからも本当に速かったです。

──坂東さんは、サムライトへの第一印象はいかがでしたか?

坂東:僕は6年半記者をやって、サムライトではオウンドメディアの編集をすることになったのですが、似ているようで全てが違いましたね。新聞では記者それぞれが「伝えるべき」と感じたことを記事にしていきますが、サムライトではユーザーが知りたいと思っていることを表現していく。ユーザー視点から始まるコンテンツ作成は、そもそもの姿勢が全く違いました。

他にも、工数の意識や「今回の記事で何人ぐらいに読まれそうか」など数字をベースにしていくスタイルも新鮮でしたね。このあたりは新聞よりもシビアに感じました。

▼プロフィール
坂東慎一郎(ばんどう・しんいちろう)
1990年生まれ。大阪府出身。
2014年4月に朝日新聞社入社。さいたま総局、北海道報道センター、大阪社会部で記者として計6年半勤務。埼玉、北海道では事件や選挙、経済、災害など幅広く取材。大阪社会部では夏の甲子園や教育関連の取材を担当した。2020年11月にサムライトに参画。メディアマーケティングDiv.で主にオウンドメディアの初期戦略やコンテンツの企画に携わる。

──ユーザーや読者を意識して、コンテンツを作っていくのは初めての感覚でしたか?

坂東:目的や性質が違うので、新聞が読者のニーズばかりを捉えていく必要はないんですけど、純粋に「ユーザーを想像する、意識する」という視点は大切だなと感じています。当然、新聞記者も「読者に届けたい」という思いはあるんですが、目の前の事件や取材対象を追いかけることに精一杯になってしまうことがあるので。

サムライトでの経験、知見を持ち帰りたい

高橋:情報の「届け方」はもっと工夫できると感じるよね。

新聞社に限らず、オールドメディアの情報発信って、大きな“器”を作ってそこに何でもぶち込んでいるような感じ。専門知識と取材力を持った記者たちが良いものを作っているとしても、「届け方」の部分に改善できることがあると思います。その辺りがサムライトから得られる知見としても大きいと感じています。

一つの例なんですけど、朝日新聞のYouTubeチャンネルがあって、その中で「囲碁将棋」の動画を配信していました。

でもあるタイミングで、朝日新聞のアカウントから切り出して「囲碁将棋TV」として独立させたんです。独立してから再生回数が着実に伸びているのですが、その理由を考えると、囲碁将棋のファンの方たちが見に来やすい場所になったことが大きかったんじゃないかなと。

YouTubeのコンテンツ一つとっても「このコンテンツを届けたいユーザーは、どのような視聴習慣を持っているのか」を考えて、最適な“器”を用意することが大切だと感じましたね。

──坂東さんは、ユーザー視点の記事制作やメディア運営を経験して、この先の仕事などに変化は生まれそうですか?

坂東:サムライトで経験したことをもとに、朝日新聞に戻る4月からはマーケティング戦略本部に所属することになりました。「顧客データマネジメント部」という朝日新聞の読者をはじめとするユーザーとどのようにコミュニケーションを取っていくかを考える部門です。

──サムライトで働いたことがきっかけなんですか?

坂東:はい。別にサムライトと朝日新聞社の人材交流プロジェクトを持ち上げてるわけでもなんでもないですよ(笑)。ユーザーやクライアントと向き合っていくうちに関心が湧いて、自ら志望しました。サムライトで学んだことや感じたことを活かせそうだなと思っています。

日々の仕事に納得感がある。だから強い

──サムライトの文化や働き方について、感じたことはありますか?

高橋:本当に年齢関係なく活躍していることに驚きました。大卒入社1年目のメンバーでも当たり前のように専門領域の知識を身につけていたり、勉強会の講師役になっていたりする。「自分がやっている仕事は、こういう仕事です」と当たり前に語れる人が多い。

業界の特性もあるんでしょうけど、そういうマインドの人材が採用され、サムライトのカルチャーの中で育った結果なんだと思います。「替えのきかない人材」になるまでが早い印象です。

坂東:僕自身も、チャレンジさせてもらえている実感があります。先日も「オウンドメディアの初期戦略設計もやってみませんか?」と言われたんですが、初めは「僕がやってもいいのかな」と思ってしまった。

でも「遠慮する必要はないな」と、結局は手をあげさせてもらいました。年齢や立場など関係なく、“打席”に立つ場面、チャンスに送り出してくれる場面が多いと感じています。

高橋:やりたいと思ったら遠慮は不要。そんな環境だよね。個人の目線と事業の目線で「なぜ今この業務に取り組むのか」を理解して仕事をしている人が多いように感じます。全ての仕事がそうかというと難しいけど、自分で噛み砕いて納得して働いてる人が多いし、その方が成果も出やすいと思います。

僕もサムライトに来たばかりの頃、何をやっていくか話をしたときに、「高橋さんは写真記者だし、動画の案件がいいですか?」って言われたんだけど、僕自身、せっかくサムライトに来たんだから「これまで経験していないことに関わりたい」と話をさせてもらった。

その結果、SNSの商品開発をやらせてもらっていますが、自分自身、納得感を持って働けていますね。

坂東:そういった提案がしやすい社風ですよね。意見を言ったり、提案したりするのは少なからず勇気がいることですが、サムライトにはまず提案したアクション自体を肯定する空気があると思います。

そういえば、朝日新聞内でもサムライトの「褒める文化」は話題になっていました。僕も体験してみて素敵だと思った文化の一つなので、ぜひ持ち帰りたいです。

サムライトは、「チャレンジに失敗なし」で挑み続けます

2016年4月の朝日新聞グループ入りから5年。特性が異なる企業だからこそ創出できる価値を引き続き模索している、朝日新聞社とサムライトの挑戦は続いています。

お二方の話の中でも出た「納得感を持って働ければ、強い」という言葉は、きっと多くの仕事や職場で共通する、重要なポイントではないでしょうか。

だからこそサムライトでは、「チャレンジに成長あり。チャレンジに失敗なし。」というクレドのもと、多くのチャレンジを応援することや、個人のwill(やりたいこと)を尊重しつつ、メンバーひとりひとりが責任を持って自分の仕事に向き合うことを大切にしています。

サムライトで挑戦したい「何か」がある、「何か」を見つけたいあなたからのご応募、お待ちしています!

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