転職して半年の編集者が語る「履歴書が豊かになっている実感」


会話の中では常に横文字が飛び交い、将来の起業を志し、Mac Bookを相棒に働く学生インターン…。ベンチャー企業やIT系スタートアップに、こうした「意識高い系」と表現されるようなイメージを持っていませんか?

しかし今回ご紹介するのは、自称「意識高くない系」編集者・小川拓也のストーリーです。入社は約半年前の2020年6月。彼はどのようなキャリアを歩み、サムライトにジョインしたのでしょうか。

▼プロフィール
小川拓也(おがわ・たくや)
1988年生まれ。大学卒業後、商社の営業職を約5年半勤めた後、テレビ情報誌の記者に転身。その後、Webメディアの編集・記者を経て、2020年6月にサムライト入社。現在は「2.5ジゲン!!」で記事編集やライブ配信などメディア運営全般に携わる。顔は見せたくない派。

28歳で営業職から記者に転身

──はじめに、現在の業務内容を教えてください。

入社して以降、『2.5ジゲン!!』という、2.5次元舞台やミュージカル情報に特化したWebメディアの運営しています。公演の最新情報や人気俳優のインタビュー記事、オリジナルコラムなどの作成・更新から、SNS運用なども全般的に行っています。

▲2.5次元舞台・ミュージカルに恋するあなたのためのニュースマガジン『2.5ジゲン!!』

──編集者としての入社ですが、大学卒業後のファーストキャリアは商社での営業なんですね。

はい。電機系の専門商社ですね。オフィスのビルなどに使用される電機設備や工場の生産ラインの電機部品などを扱う会社で営業をしていました。就活の頃を振り返ると、「自分が何をやりたいか」はあまり考えることなく「安定してそう」という軸で決めていましたね。

100年ぐらい続いていて全国にも支店があって。そういう意味では安定している会社です。今ではもう想像できないですけど毎日スーツを着て、「足で稼ぐ!」みたいな営業部隊でした。

──そこから、なぜ転職を考えたのでしょうか?

特に会社に不満はなかったです。自分で言うのもアレですけど、お客さんにも良くしてもらい仕事も順調でした。ただ、この先のキャリアがある程度決まっている感覚があり、サラリーマン的で、どこか窮屈に感じていて。5年半ほど勤めて28歳でしたが「キャリアを変えてみたい」という思いが一番でした。

ものづくりというか、自分の手で何かを生み出す仕事がしたいと考え、出版社に転職しました。元々、雑誌や小説などのエンタメが好きだったこともあり、そういう仕事への漠然とした憧れもありました。

──大きなキャリアチェンジですね。どのような仕事内容だったんですか?

「テレビ情報誌」の記者でした。業界の中では結構有名なテレビ情報誌ですね。

番組やドラマ撮影の現場に行き、芸能人やタレントさんの取材をしていました。テレビ局に、そういった取材記者専用の部屋があって、そこが仕事場という毎日です。

記者の仕事は楽しかったですね。ハードではありましたが。休みも不定期で、プライベートとの境界線が薄い仕事なので、新婚旅行のハワイへの飛行機の中でもパソコン広げて記事を書いたり…。当然、妻には怒られました(笑)。

紙媒体からWebへ。編集スキルや知識を求めて

2年ぐらい続けていると、取材やライティングの最低限のやり方は分かってきて。改めて将来を考えた時、Webで情報発信するスキルが必要だと感じるようになりました。会社に残って記者を続ける、もしくは社内の編集のキャリアを歩むという道もあったんですが、結局はWebのスキルを身に付けたい気持ちが勝りました。紙媒体ならではの良さ、雑誌のかっこよさは今も感じてはいますが。

その後、Webメディアを運営する会社に編集者として入社し、そこで初めてPVやUUをはじめとするデジタルな数字への意識を持つようになりました。

──まさに「紙からWebへ」ですね。

そうですね。最初の頃はWebのメディア用語や基本的な知識を一つずつ学んでいきました。同時に「記者から編集者」でもありました。コンテンツを企画し、時には自ら取材、コラム寄稿のディレクションからライターの発掘など、できることも増えていきました。

PVという明確なKPIもあったので、そこに至るまでの考え方も学ぶことができました。ただ…。

──ただ?

そのメディアは「Yahoo!ニュース」からのトラフィックがメインでした。当然、PVを増やそうとすれば「ヤフーでクリックされやすい記事か」という考え方になっていきます。

「ヤフーってこういう属性の人が多いから、こういう記事や特集が読まれるだろう」という考えでコンテンツを作るのも勉強になりますが、2年ぐらい続けているうちに、そういった後ろ盾や枠組みがない状態でコンテンツを届ける手法やメディア運営の方法を学びたいと思うようになって。

「もう一歩“踏み込んだ”形で、Webコンテンツや編集のスキルを身につけたい」と思い、転職サービスに登録していたところ、サムライトの編集者の求人が届きました。

──採用までの過程では、どのような印象を抱きましたか?

名前は聞いたことがありましたが、改めて調べると「Webでいろんなことをやっているんだな」と思いました。あと、最初の面接で採用担当の根本さんが「責任を持って取り組む前提であれば、基本的に『なんでもやっていい』という社風ですよ。手を挙げればフラットにチャンスも与えられますし」と言っていたのがとても印象に残っています。

【採用担当・根本恵弥】六本木、銀座──。“接客業一筋”だった私が、ベンチャー企業の採用担当者になるまで

「コンテンツマーケティング」の考え方やスキルも身に付けたいと思いましたし、その後の面接や実際に働くメンバーとのランチなどで、裁量を持って働いていることが伝わってきたので入社を決めました。

「編集」の枠を超え、視座を高めていく

──入社して半年以上たった今、その「裁量」や「なんでもやっていい」という言葉は、どう感じています?

実際、その通りだと思います。むしろ「なんでもチャレンジしていかないといけない」に近い(笑)。入社から『2.5ジゲン!!』というメディアを担当していますが、新規事業の一つでもあるので、継続的に成長させていくことがミッションです。新たな企画やコンテンツ、自分で施策を考えていかないといけない環境です。

『2.5ジゲン!!』は、SNSとの親和性が非常に高いのでTwitterの運用にも力を入れています。また、コロナ禍で舞台観劇の機会が減っていることもあり、俳優とファンの新たなコミュニケーションの場になるようにとライブ配信イベントも数回行いました。

【プレスリリース】サムライト、2.5次元舞台・ミュージカル情報に特化したニュースマガジン「2.5ジゲン!!」で人気俳優とコラボしたオンラインのハロウィンイベントを開催

僕自身、エンタメの業界にはいましたが、舞台や演劇に詳しいわけではなかった。でもいわゆる2.5次元舞台・ミュージカルの世界を知っていくうちに、その規模や盛り上がりの大きさに驚きました。インタビュー記事への反応やTwitterのエンゲージメントも高い。編集者としてこれまでと違うやりがいや責任を感じています。

──前職で抱いていた「もっと広くWebコンテンツのスキルを身に付けたい」という課題についてはどうですか?

「まさに」という感じです(笑)。スキルもそうなんですが、一番は目線が変わったと感じています。「事業として捉えた時、メディアをどうすべきか」を考えていますし、そういった会議も行います。これまでと使う筋肉が違うので、難しいことや大変なこともたくさんあるんですけど、「編集」や「メディア運営」にとどまらない経験ができていると思いますね。

『2.5ジゲン!!』も今後いろいろな企画を展開していって、もっと観劇ファンの皆さんに愛される場所にしなくてはいけないですが、個人的には、そのための経験を積み重ねることで、将来の選択肢が広がっていく感覚があるんです。

──将来、目標は何かあるんですか?

う〜ん、明確にはないんですよね。サムライトは「従業員のwill(やりたいこと)を大事にする」とよく言っていますし、こんな答えでいいのかちょっとわかりませんけど。

うまくいかないこともあるし、悩むこともあるんですが、目の前の仕事を楽しんでいることは事実です。「経験を積んで、何年後かに起業したい」とか言えたらカッコいいんですけどね…。

「こんなヤツもいる」と、肯定的に解釈してもらえたら嬉しいです。

──働く価値観は人それぞれあっていいと思います。最後に「サムライトで働いてみたい」と思っている方にメッセージがあれば、どうぞ!

そうですね。僕から言えることは、サムライトで「これがやりたい」がある、という人ももちろんいいと思いますけど、何かにチャレンジしたい人、エネルギーが余って悶々としている人にも合うかもしれないです。

小さくても「面白そう」と感じて、主体的に仕事に取り組めるのであれば、新しい自分が見つけられるような気がします。手を挙げればチャンスが与えられるカルチャーですし。

…入社面接で自分が言われたこと、言ってますね(笑)。

履歴書を豊かにするために

常に成長が求められるベンチャー企業。小川の話しぶりは、多くの人がイメージする「ベンチャー人材」とは異なるかもしれません。しかし、彼のキャリアは、次の成長のために必要なスキルや活躍のフィールドを求めてきた結果、築き上げられたものといえるでしょう。

入社から半年で「将来の選択肢が広がっている」と口にできるのは、目の前の課題に向き合い、スキルや知識を吸収していこうという彼自身の心構えによるものかもしれません。

自分の成長できる環境で働きたい方、主体性を持って仕事に向き合い活躍の場を広げていきたい方は、サムライトで自らの手で履歴書を豊かにすることにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

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